アマチュア通信

人々の趣味や遊びとそれを捉える視点

Edu-Lab Meeting で発表をしました

2月27日に開催されたEdu-Lab Meeting「趣味」と学びを考える,で発表する機会をいただきました.博士論文に向けた「趣味を深める共同体とネットワーク:オーケストラと写真の比較調査から」というお話をさせてもらい,多くのご意見をいただきました.ありがとうございました.

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harinezuminomori.net

 

会では共に登壇した北田先生のお話を含め,大きく2つの論点をいただきました.

  • 事例設定の際に,団体活動や個人活動によって趣味縁の構築され方がどのように異なるのかを記述する.「デザイン」へ示唆を与えることを目指すなら,その構築されていく生態系のなかで,どの部分が設計可能なのかを意識する
  • ある活動を趣味として自認できる人は,それ自体で特殊な存在であることを意識する.どのようにして趣味を趣味として自認するようになるのか,というプロセス自体が興味深い研究対象になりうる

共同体やネットワークを包含するものとしての学習環境への生態学的視座は,かなり関心をもって聞いていただけたと感じています.特にCorin et al. (2017) の,曼荼羅のような生態系図の重要性を改めて実感しました.

https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/21548455.2015.1118664

 

個人的に悩みどころなのは,こうしたテーマの研究を可能にする学術分野・概念枠組みがあるんだ,という点をどれだけお話するかです.学習科学という分野があり・個人的興味という概念があることは,自分では大変面白いことだと思っています.ただ,分野になじみのない人にとっては,「趣味の学習と趣味縁の生態系」という――広い意味での教育学的な――観点を提示するだけで十分かもしれない.科学社会学的な「萌え」の部分についてお話するのは,別の機会にした方がいいかもしれません.