【本の感想】田中 (2017) 関係人口をつくる
「関係人口」という言葉をはじめて聞いたとき,なるほど!と膝を打った.移住してくる「定住人口」でもないし,つかの間に観光していく「交流人口」でもない.二拠点暮らしだろうと,地元の特産品を食べるだろうと,地域と何らかの形で定期的に関わる人びと.日本全体で人口減少が進んでいる状況では,地域は縮小するパイのなかで定住人口を奪い合うしかない.でも関係人口なら,人口が減っても増やせる.ひとりが複数の地域の関係人口になれるからだ.こういう「まだ名前はついていないけれど,それに名前がつくと色んな議論がしやすくなるものに,名前をつけること」ができる人には心底尊敬がわく,というか嫉妬する.
関係人口をつくるー定住でも交流でもないローカルイノベーション
- 作者: 田中輝美,シーズ総合政策研究所
- 出版社/メーカー: 木楽舎
- 発売日: 2017/10/24
- メディア: 単行本
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