アマチュア通信

趣味と学校外学習を科学する

面接という一流の先生とのおしゃべり

 大学院では入試や中間発表など,自分の研究計画について先生に面接される機会が何回かある.緊張や不安を覚えることもあるけれど,基本的にこういう面接は楽しい場だと思っている.なにせ,自分が一番面白いと思っていること=研究テーマについて,一流の先生たちと会話できるのだから.そこでの話題は単なる研究の技術的問題にとどまらない.研究テーマの今日的な重要性や面白さについて,ぼくたちと先生方が「いち個人」としてパーソナルな意見を交わすことができる.そして,研究をよりよくするためのアドバイスがもらえる.なんていい研究相談,なんて密度の濃いおしゃべりの場なんだろう,面接ってすごい,と思っている.

 論文の審査や諮問でも事情は変わらない.いちおう「完成した研究」について話しているものの,もっとこんな研究ができるよね,という「これから」の話も出てくる.わざわざ大学院という世界にやってきたぼくたちは,生きている限り――たとえ研究機関に所属しなくとも――そのテーマについて「研究」を続けていくだろう.だからそれって要は人生相談なんだよな,と自分の過去の面接を振り返って思う.

 学際情報学府はこの時期に中間発表があるし,来月には院試が行われる.準備にストレスを感じることがあるかもしれないけれど,楽しいおしゃべりの下ごしらえだと思って過ごしてもらえたらなと思う.