アマチュア通信

人々の趣味や遊びとそれを捉える視点

趣味

文化活動の行く末は何か?

昨日,イギリスの文化政策を研究している後輩と食事をして,彼がやっている文化政策研究と僕がやっている学校外学習研究の視点の違いを整理してもらった.要約すると以下のようになる. 文化政策研究 学校外学習研究 目標 文化活動の行く末の提示 文化活動の…

Edu-Lab Meeting で発表をしました

2月27日に開催されたEdu-Lab Meeting「趣味」と学びを考える,で発表する機会をいただきました.博士論文に向けた「趣味を深める共同体とネットワーク:オーケストラと写真の比較調査から」というお話をさせてもらい,多くのご意見をいただきました.ありが…

#遊びの哲学 に参加して――遊びのなかの自由と自律

木村洋平さんが主宰する哲学カフェが「遊び」をテーマにしていたので参加した. idea-writer.blogspot.jp 木村さんによる「遊び」概念の博物誌をうかがって面白かったのが,遊びには 自由――日常のルールからの脱出 自律――別世界のルールの構築 の両面がある…

【論文紹介】余暇 vs 勉強:教室でのゲームデザインの課題

Øygardslia, K. (2018) 'But this isn't school': exploring tensions in the intersection between school and leisure activities in classroom game design. Learning, Media, and Technology, DOI: https://doi.org/10.1080/17439884.2017.1421553 1)…

【本の感想】ピーパー (1965) 余暇と祝祭

まれびとハウスに来てくれた人が「アメリカでヒラリー・クリントンよりバラク・オバマの人気があるのは leisure の姿が見えるから」という話を教えてくれた.オバマが余暇にバスケットボールをしたり家族と過ごしたりしているのはイメージがつくのに,クリン…

落合 (2017) 超AI時代の生存戦略

落合さんのような一流の研究者が、一般書のレベルでいろいろ思考を開陳してくれる状況は素直に楽しい。まれびとハウスに出入りしていただとか情報学環の先輩だとかで勝手に親近感をいだいているせいもある。 57ページに「ものごとには透明性と趣味性があって…

【論文紹介】遠藤・友田 (2000) 社会教育に対する文化行政からの問題提起について

梅棹忠夫は1970年代に「教育はチャージ・文化はディスチャージ」論を展開することで,文部省―教育委員会ラインの社会教育行政ではない,首長部局による文化行政に勢いをつけた.「あそびの世界」を支えるには,学校教育が大きなウェイトを占める教育委員会の…

レッシグ (2004) Fee Culture

インターネット時代において,著作権という制度は制作物を保護する機能に偏重していて,過去の制作物を活用した創造を疎外してしまっていると論じた本.著者はサイバー法の研究者にして活動家のレッシグ.創造性というのは蓄積されてきた文化を素材にして発…

学習/芸術制作と政策担当部局の分離

1)学習と芸術制作はひとつの活動の両側面である 学習科学は,学習と制作活動は統合されたものと考える.「つくることでまなぶ」というやつだ.サイバー法の Lessig が,J. S. Brown に言及しながらこういう表現をしていた.とても良い表現だと思う. 文化…

学習環境:制度化のグラデーションとして

学習科学におけるフォーマル/ノンフォーマル/インフォーマル、in-school learning / out-of-school learning のような区別(*1)を、学習環境がいかに制度化されているのかという問いへの回答として、その回答のグラデーションとして捉え直したいと思って…

日本社会と「楽しさ」

なぜ自分が大人の趣味を研究しているのか,問題意識に近いと思った記事とツイート.ぼくたちは楽しさを培っていく日本社会を,まだ知らないのだ.ーーーこれはスポーツ観戦でも美術館でも動物園でも博物館でも一緒。大人になったら、楽しさのほとんどは「リ…